Hikvision DS-MDA001 解析レポート¶
Hikvision DS-MDA001 — アルコールチェッカーと感熱プリンターを内蔵した Android 10 端末の、ハードウェアからシリアルプロトコルまでの全解析記録です。
中古市場で 1.2〜1.3 万円程度から入手できる一方、出荷状態では無線が全部殺されており、素性も表向きの「運送会社の始業前点呼用アルコールチェッカー」とは少し違います。本サイトはその中身を端から順に開けていった記録です。
この端末は何なのか¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Hikvision DS-MDA001 |
| SoC | Qualcomm Snapdragon 625 (MSM8953) / Cortex-A53 ×8 @2.0GHz |
| SOM | MeiG Mobility SLM758 |
| RAM / ストレージ | 2 GB / eMMC 16 GB |
| OS | Android 10 (API 29) — userdebug ビルド |
| 画面 | 480 × 800 (240dpi) |
| 内蔵デバイス | 電気化学式アルコールセンサー基板(UART 接続)、感熱プリンター(紙幅 57〜58mm / ロール径 25mm まで) |
| 無線 | Wi-Fi / Bluetooth / LTE — すべて出荷時に無効化(アンテナ本体も非実装) |
| 電源 | 専用 AC アダプタ 12V 2A(DC ジャック 外径 3.5mm / 内径 1.1mm)。USB 充電不可 |
| セキュリティ状態 | 購入時点で root 済み・BL アンロック済み・SELinux Permissive・dm-verity 無効 |
日本では運送事業者向けのアルコール検査端末として流通していますが、実体は 中国国家標準 GB/T 21254-2017「呼出气体酒精含量检测仪」に適合する、中国警察向けに開発された取り締まり用デバイスです。詳しくは 端末の素性と出自 を参照してください。
何ができるようになったか¶
| やったこと | 結果 |
|---|---|
| Wi-Fi の恒久有効化 | ✅ 成功(4 重のソフトロックを解除。要アンテナ後付け) |
| Bluetooth の復活 | ❌ 失敗(Qualcomm 独自スタックと AOSP APK の非互換) |
| アルコールセンサーのプロトコル解析 | ✅ 全コマンド解明・自前アプリから測定可能 |
| プリンターの制御解析 | ✅ 1bit / グレースケール両モードを外部から制御可能 |
| プリンターサーバー化 | ✅ PC ブラウザからレイアウト印刷できる Web エディタを実装 |
| 物理ホームボタンの修理 | ✅ DTB 記述欠落を特定し 3 通りの回避策を確立 |
| 全パーティションのバックアップ | ✅ SHA-256 一致で完全復元可能な状態を確保 |
ドキュメントの歩き方¶
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まずはこれ
端末の素性と出自 — 何者なのか、なぜこの仕様なのか
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中身を知りたい
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アルコールチェッカーを叩きたい
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プリンターを使いたい
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汎用 Android として使いたい
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手を動かす前に
関連リンク¶
- ブログ記事: アルコールチェッカー付きAndroid端末 — 本プロジェクトの概説
- 自作ツール一覧 — 解析に使ったアプリとスクリプト
免責
本サイトの内容は個人が入手した中古端末を対象としたリバースエンジニアリングの記録であり、メーカーの公式情報ではありません。記載の手順はブートローダー・システム領域の書き換えを含み、実行は自己責任です。また、端末から抽出した APK やネイティブライブラリの再配布は行っていません。